台湾のトランスアジア系LCCで9月30日に全面運航停止となったVエア (V air/威航)は、チェンマイ 21:40発-台北02:15(+1)着のZV10便で全運航が終了した。
 Vエアは、親会社トランスアジア航空による吸収合併が一時発表されたが、労使間の話し合いが難航し、合併を撤回。その後、”1年間の休業”を決め、10月1日から運休期間に入った。
■Vエア ZV9 台北-チェンマイ ラストフライト
(威航 ZV9 台北 TPE - 清邁 CNX 2016.9.30)
 30日午後、台北発チェンマイ行きZV9便になるエアバスA321型機が、雨が強く降りしきる中、那覇空港から台湾桃園国際空港に到着しました。機体番号 B-22608
 那覇からの運航を終えたクルーたちが現地台湾のメディア取材を受けていました。
 チェンマイ行きの搭乗客はまばら。
 Vエアの機内では、客室乗務員さんたちいつもの通り明るく出迎えてくれて、本当に今日がラストフライトなのかを疑うほど。
 チェンマイ行きZV9便は30人ほどの搭乗客を乗せ、定刻17:10より8分遅れて台湾桃園国際空港を出発しました。
 ZV9便はいつも通りのフライトをこなし、チェンマイに定刻19:50より44分遅れて20:34に到着しました。
■Vエア ZV10 チェンマイ-台北 ラストフライト
(威航 ZV10 清邁 CNX - 台北 TPE 2016.9.30)
 チェンマイ空港の搭乗ゲート前では、先ほどとはうってかわって多くの搭乗客がZV10便の搭乗開始を待っていました。
 ZV10便 搭乗開始。赤いおばちゃん比率が高い。
 ZV10 Final call
 ZV10便に搭乗すると、角帽を被ったCAさんがお出迎え。これは何のことかと思うと・・・
 搭乗客全員に「流程表(式次)」とラストフライトの記念品の「威熊のパスケース」が手渡されました。
 式次のタイトルは「畢業典禮 ZV010 清邁ー台北(卒業式典 ZV010 チェンマイー台北)」 ラストフライトを、クルーの”卒業式”という形で機内でセレモニーが開かれるようです。
 記念品の威熊パスケースですが、「V Air Last Flight Certificate」と記されていて、最終便の搭乗証明書になっています。
 この最終便のためにざわざわグッズを作ってくれたんですね。
 私の席に座っていた威熊。A321向けの大きいバージョンの威熊(Vベア)です。
 左目どうした?
 9月30日の最終運航便の中で、最後に台北に到着するZV10便は、定刻通り21:40にチェンマイを出発しました。
 機内は「HAPPY GRADUATION」の文字とともに明るいムードで飾られていました。

 4名の"卒業生"へ、卒業証書と記念品の授与。
 "卒業生"あいさつ。ときおり涙で言葉を詰まらせながら。

そして歌。
 そして踊り。
 精一杯明るく、そしてVエアらしい明るく活気に満ち溢れたラストフライトでした。 
 ZV10便は、その別れを惜しむかのように定刻より26分長いフライトを終え、10月1日深夜2時41分、台北桃園国際空港に到着しました。
 到着ロビーでは、Vエアのクルーとスタッフが大集合して、到着客を出迎えてくれました。深夜2時にハイテンションです。
 ”
威航再見" はい。また会いたいです。
 "
勿忘我" はい。忘れません。
 Vエアの1年後の運航再開を、心からお待ちしています。
 楽しい空の旅をありがとう、Vエア。再見!